コラム

イスラエルのためのイラン攻撃は「米国第一ではない」...攻撃を決断したトランプにMAGA層反発

2026年03月03日(火)15時20分

「外国の戦争から再び遺体となって帰国しようとしている」

極右のトランピアンとして知られるマージョリー・テイラー・グリーン元下院議員は米兵の死を悼み 「神様、哀れな軍人たちと家族のために祈りを捧げる。これは全く不必要であり、容認できない。トランプ氏をはじめ私たちは外国との戦争をなくすと選挙で訴えた」とXに投稿。

「アメリカ国民はイスラエルのために政権転覆を企てた。愚かで無意味な外国の戦争から再び遺体となって帰国しようとしている」「私たちを分かつのは左派か右派かではなく、イスラエルのために戦争を望むか、平和で請求書や健康保険料を支払えることを望むかだ」(グリーン氏)


共和党内で第2次トランプ政権を批判し続けるトマス・マッシー下院議員は「私はこの戦争に反対だ。これは『米国第一』ではない」「地球の反対側の国を爆撃しても、ダウ平均株価が5万ドルを突破してもエプスタイン文書は消えないのと同じ」とXに投稿した。

アメリカ人の10人中6人近くがイラン戦争に反対

第1次政権でホワイトハウス首席戦略官を務めた政治戦略家スティーブン・バノン氏は「永遠の戦争は許されない」と警告していた。戦争が迅速かつ決定的な勝利に終わればMAGA層の支持は維持されるかもしれないが、泥沼化すれば怒りに変わるのは間違いない。

米CNNの最新世論調査によると、アメリカ人の59%がイランに対する大規模攻撃に反対。イランの政権転覆には56%が反対だった。60%はトランプ氏には状況に対処する明確な計画がないと回答し、62%はさらなる軍事行動には議会の承認が必要と答えた。

アメリカは軍事力行使に先立ち「イランとの外交努力を十分に行った」との回答は27%、「外交努力が不十分だった」は39%。イランとの軍事紛争は長期化すると考えていたのは56%。地上部隊のイラン派兵を支持すると答えたのはわずか12%で、反対は60%にのぼった。

アメリカの有権者が中東での戦争より生活の改善を望んでいるのは明白。戦争が長期化すればトランプ氏が11月の中間選挙で敗北するのは確実だ。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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