コラム

あまりの猛暑に英国紳士も「スーツは自殺行為」...男性「半ズボン出勤」の是非が欧米で議論に

2025年08月16日(土)13時46分

ニューヨーク地下鉄はまるでアルミ精錬所

英紙フィナンシャル・タイムズの米国金融コメンテーター、ロバート・アームストロング氏は8月13日付コラムで「オフィスで半ズボンを検討すべき時が来た理由。暑さが増す中、男性は仕事着を見直す必要がある」とニューヨークの状況を報告している。

「ビジネスウェアは敬意と役職を表し、団結を促し、真剣さを伝える。これらはすべて職場の円滑な運営に役立つ。私はそう信じてきたが、この夏、暑さが私の精神を打ち砕いた。ニューヨーク地下鉄のプラットフォームはまるでアルミ精錬所」とアームストロング氏は音を上げる。

一方、世界最古のロンドン地下鉄はこの夏、47度を記録したというニュースが駆け巡った。スーツ姿で地下鉄通勤するのはもはや熱中症覚悟の自殺行為だ。白髪が目に付く50代が半ズボン出勤するのはひどく場違いに見えても、地球温暖化には適応するしかないという一例かもしれない。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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