コラム

北朝鮮のミサイルは「Jアラート」では防げない

2022年10月14日(金)17時00分

今回の北朝鮮ミサイル発射に対して、韓国とアメリカは直ちにミサイル発射の演習で応じている。これは戦争ではない。互いに威嚇し合っているのだ。日本はこれをしないから、なめられ切っている。

北朝鮮はプーチンのロシアと同じく、アメリカに政権を倒される「レジーム・チェンジ」への恐怖で死に物狂いになっている。アメリカが怖いから核を持ち、それによって西側からますます圧力を受ける悪循環。これを止めることはできない。制裁を続けて力を奪うと同時に、核兵器を使わせないようにすることしかできないだろう。

今、ウクライナ戦争を契機に中ロ関係には隙間風が吹くようになっている。ロシアが、西側との関係で余計な問題の種をつくるからだ。北朝鮮も、中国にとっては同じような存在。17年4月の習近平(シー・チンピン)国家主席訪米の直前に弾道ミサイルの発射実験をしたようなことを、繰り返している。

今回は、習近平が党総書記3選を狙う、10月16日からの共産党大会をぶち壊しにしてしまうにおいがする。北朝鮮がミサイルを発射すると、北京でもアラートが──こんな情景が見られるかもしれない。

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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