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「思った以上に信頼できない」英首相ジョンソンの問題はジョンソン自身
これらの対応や、そのほかの問題(移民対策やBBC受信料問題など)を見てみても、ジョンソンの政策は反ブレグジット派や偉人像を引き倒したり暴動などに走ったりする「騒々しい少数派」に惑わされることなく、イギリスのほぼ多数派の意向にだいたい沿っていることが分かる。
元同僚や側近から相次ぐ批判
労働者階級の有権者がしばしば労働党より保守党を好むのは、貧しい人々を助ける最善の方法は増税や手厚い公的給付ではなく、減税や雇用機会、強い経済であるという保守党の哲学を受け入れているからだ。最近の数字は、イギリス経済がコロナウイルスのショックから力強く立ち直り、雇用率は歴史的な高水準にあることを示している。
にもかかわらず、支持率では野党・労働党が10ポイント以上の差で上回っている。つまり「大事なのは経済ではない。愚か者!」なのだ。ジョンソンの問題はジョンソン自身にある。
くまのプーさんの「ティガー」のようなエネルギッシュさとトレードマークのぼさぼさ髪は、当初は国民に親近感か、少なくともインパクトは与えられた。しかしその人柄が不快感を与えるようになり、今や彼には首相としての重みがないと思われている。国民は彼の政策に好感を持ったから、奇抜さを許した。しかし、彼は「パーティーゲート」でイギリス人主流層の怒りを買った。
これはジョンソンの数々の元同僚が警告していたことだ。共にブレグジットで汗を流したマイケル・ゴーブ議員(保守党)は16年、彼は国の指導者にふさわしくないと語った。ジョンソンをデイリー・テレグラフ紙の記者に採用したマックス・ヘイスティングズは、彼は「ほら吹きのひょうきん者」で「自分の名声と自己満足以外には興味がないから、首相に向いていない」と書いた。そしていま批判の先頭に立っているのは、元側近のドミニク・カミングスだ。
注目すべきは、これらの人々がジョンソンと政治的見解をほぼ共有していること。彼のオックスフォード大学時代の恩師である古典学者のオスウィン・マレーでさえ、彼を「道化物で怠け者」と言っている。彼のことを一番よく知っている人たちが、彼を信頼しなくなったわけだ。
イギリス国民も今、同じ境地に達した。彼を日々見続けたことで、彼が思った以上に虚栄心が強く尊大で、信頼できないことに気付いた。ジョンソンにとっては残念なことに、国民を不快にしているのは彼の政策ではなく、彼自身。不人気な政策は変えられるが、この政治家は駄目な奴だという認識は簡単には変わらない。
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