コラム

「未来予測本」に振り回されない、2025年のメディアリテラシー

2021年04月21日(水)19時00分

不安に振り回されず読み飛ばせ

と、ここまで書いてきて思うが、この手の本を真面目に検証し、ツッコミを入れても空転する。彼らの本当の狙いは往々にして、自分のポジションを強化することにあるのだから。予測というよりは、「そうなればポジション的に優位に立てる」願望を書き連ね、変化を先取りしている「自分」を演出できれば、それだけで目的は十分に達成される。何かしらの変化は起きるのだから、当たったところだけ強調すれば問題ない。

読者にとって大切なのは「不安」に振り回されることなく、まぁそんな話もあるのかなと読み飛ばすことだろう。それこそが2025年のメディアリテラシーかもしれない。

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プロフィール

石戸 諭

(いしど・さとる)
記者/ノンフィクションライター。1984年生まれ、東京都出身。立命館大学卒業後、毎日新聞などを経て2018 年に独立。本誌の特集「百田尚樹現象」で2020年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を、月刊文藝春秋掲載の「『自粛警察』の正体──小市民が弾圧者に変わるとき」で2021年のPEPジャーナリズム大賞受賞。著書に『リスクと生きる、死者と生きる』(亜紀書房)、『ルポ 百田尚樹現象――愛国ポピュリズムの現在地』(小学館)、『ニュースの未来』 (光文社新書)など

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