コラム

【人生相談】私はゲイ「ハンサムないとこと一線を越えそうです」

2020年01月29日(水)18時15分

PHOTO ILLUSTRATION BY YUKAKO NUMAZAWA, PHOTOS BY Hirurg-iStock/Mixmike-iStock

<15年ぶりの再会。すぐに打ち解け、夜を徹して酒を飲み、そのうち彼はベタベタと私の体に触れてくるようになり──。スレート誌人生相談員リッチ・ジャズウィアックのアドバイスは?>

Q:最近、親族の結婚式でいとこと約15年ぶりに再会しました。彼は20歳代前半で私は30歳代前半です。子供の頃の彼にとって私は尊敬の対象で、よく彼の相手をしたものですが、私が大学に進学してから付き合いは絶えていました。彼も家を出て進学し、かなりの収入があります。ハンサムな大人の男になっていて驚きました(私も男で、ゲイであることを親族は知っています)。

いとことはすぐに打ち解けて、夜を徹して酒を飲みました。そのうち彼はベタベタと私の体に触れてくるようになり、性的指向についての悩みを口にし、「その点について話す」ために私の家に来たいと言いだしました。

彼の力にはなりたいけれど、互いに魅力を感じている節もあり、今度会ったらベタベタするだけでは済まないように思います。そうなれば親族は大騒ぎでしょうし、私も相手が子供時代に面倒を見ていたいとこなので、後ろめたさも感じます。私は彼を支え、一定の距離を置いた付き合いをすべきでしょうか?

── 我慢の限界男

A:一線を越えることなく彼を支えてあげることは可能ですし、そうすることをお勧めします。

それはいとこだからではなく、約10歳もの年齢差があって、子供時代の彼にとってあなたが尊敬の対象だったからです。彼にとってあなたは一種の権威的な存在です。大人になったばかりの彼の脳は今も発達の途上にあります。彼の自己受容の過程をこれ以上、混乱させる危険を冒すのはやめましょう。

男性は同性との初めての性行為の後には自分自身に戸惑うことがよくありますが、相手があなたであれば混乱に拍車が掛かるかもしれません。彼があなたの言うようにセクシーな男性なら、手ほどきしてくれる別の相手を見つけられるはずです。私がこれだけ慎重なのは、下半身ではなく理性でこの状況を吟味することができる立場にあるからです。

── リッチ・ジャズウィアック(ライター、スレート誌人生相談員)

©2019 The Slate Group

<2019年11月19日号掲載>

▼あわせて読む
【人生相談】「僕は30歳の異性愛者で、童貞」不安な自分の卒業方法
【人生相談】「婚約者の両親と距離を置きたい」どうすればいいですか?

20200204issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月4日号(1月28日発売)は「私たちが日本の●●を好きな理由【中国人編】」特集。声優/和菓子職人/民宿女将/インフルエンサー/茶道家......。日本のカルチャーに惚れ込んだ中国人たちの知られざる物語から、日本と中国を見つめ直す。

プロフィール

スレート誌人生相談員

育児や家庭生活から人間関係、セックスまで、誰にも言えないあらゆる悩みに米作家やライターが答えます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

FIFAがトランプ氏に「平和賞」、紛争解決の主張に

ワールド

EUとG7、ロ産原油の海上輸送禁止を検討 価格上限

ワールド

欧州「文明消滅の危機」、 EUは反民主的 トランプ

ワールド

米中が閣僚級電話会談、貿易戦争緩和への取り組み協議
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 5
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 6
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 9
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 10
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story