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超大型の台風18号、台湾東部で14人死亡・129人不明 せき止め湖決壊

2025年09月24日(水)14時23分

 超大型の「スーパー台風」に発達した台風18号は24日、ハリケーン並みの強風と豪雨で香港を襲った。23日撮影(2025年 ロイター/Tyrone Siu)

[花蓮県(台湾) 24日 ロイター] - 超大型の「スーパー台風」に発達した台風18号「ラガサ」は24日、ハリケーン並みの強風と豪雨で台湾や香港を襲い、台湾東部花蓮県では14人が死亡、129人が行方不明になっている。 

台湾消防当局の発表によると、花蓮県では23日午後、前日の大雨による土砂崩れでできた「せき止め湖」が決壊して下流の光復郷に水が流れ込んだ。台湾は台風の影響で22日から豪雨が続いていた。死者と行方不明者は全て光復郷で発生したという。

光復郷の郵便局職員によると、湖からあふれた水は「津波のように」町を襲った。この職員は間一髪で郵便局の2階に避難して無事だったが、自宅に戻ると自家用車が流されて自宅の居間に突っ込んでいたという。光復郷では橋も激流で流されたという。

花蓮県には台湾各地の自治体から救助隊が派遣され、台湾軍も340人の救援部隊を派遣した。

同県の議員は、洪水前に出された政府の避難指示は拘束力がないものだったとした上で、「政府や地方自治体は、住民は(上階への)垂直避難で対応できるとしていたが、われわれが直面したのはそれで対応できるようなものではなかった」と述べた。

政府のデータによると、光復郷の住民の6割に当たる約5200人が自宅の上階に避難した。また、土砂崩れでできた湖には推計で約9100万トンの水がたまっており、このうち約6000万トンが流出したと考えられるという。

ロイター
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