物価基調指標、8月は最頻値が+1.9%に上昇 2%割れ続く=日銀

日銀が24日に発表した8月の基調的なインフレ率を捕捉するための3指標のうち、最も頻度の多い上昇率である「最頻値」(2020年基準)が前年比プラス1.9%となり、前月のプラス1.5%を大きく上回った。写真は2023年3月、東京の小売店で撮影(2025年 ロイター/Androniki Christodoulou)
Takahiko Wada
[東京 24日 ロイター] - 日銀が24日に発表した8月の基調的なインフレ率を捕捉するための3指標のうち、最も頻度の多い上昇率である「最頻値」(2020年基準)が前年比プラス1.9%となり、前月のプラス1.5%を大きく上回った。ただ、食料品価格の高騰が続く中でも、2024年3月以降、同指標は2%に届いていない。
上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」はプラス2.0%、品目のウエートを加味した際の分布で中央の値である「加重中央値」はプラス1.1%で、いずれも前月の伸び率と変わらなかった。
8月の上昇品目の比率は80.1%で、前月の79.7%を上回った。下落品目は前月の14.6%で変わらず。
一連の指標は日銀が総務省発表の全国消費者物価指数(CPI)をもとに算出し、毎月発表している。19日に発表された8月の生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は前年比2.7%上昇。エネルギー価格の下落幅拡大やコメ価格の伸び率縮小で、伸び率は9カ月ぶりに2%台となっていた。