ロシア、トランプ氏の「張り子の虎」発言に反論 経済安定と説明

9月24日、ロシアはウクライナ戦争を巡るトランプ米大統領(写真)の発言に反発した。写真は23日、ニューヨークの国連本部で撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)
Andrew Osborn
[モスクワ 24日 ロイター] - ロシアは24日、ウクライナ戦争を巡るトランプ米大統領の発言に反発した。
トランプ氏は23日、ウクライナはロシアの侵攻で奪われた領土を全て取り戻せると確信していると述べた。戦争終結のために領土一部割譲に言及していた従来の姿勢を転換し、「プーチン大統領とロシアは深刻な経済的困難に直面しており、今こそウクライナが行動を起こす時だ」などとした。
ペスコフ大統領報道官は、ロシア経済は制裁の影響で一部に問題があるものの安定しているとし、ウクライナでのロシア軍の進撃の遅さは、弱さの表れではなく、意図的な戦略の一部だと反論した。
トランプ氏がロシアを「張り子の虎」と表現したことについては、「ロシアは虎ではなく、熊に近い」と述べ、「張り子の熊は存在しない」と指摘した。RBCラジオに語った。
23日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談したトランプ氏の発言がウクライナ寄りに急変したことは認めた。その上で、ラブロフ外相が24日にルビオ米国務長官と会談しロシアの立場を示す予定だとした。
ロシアのマクロ経済の安定に問題はないと述べた。
ロシアがウクライナで「目的なく」戦っているというトランプ氏の発言については、ロシア軍の当地での漸進的な前進は、十分練られた戦略の結果だと反論。「損失を最小限に抑え、自軍の攻撃力を破壊しないよう、非常に注意深く前進している」と語った。