ロシア、核軍縮条約を失効させるのはリスクと指摘 米に同意促す

ロシアのペスコフ大統領報道官は23日、米ロ間の核軍縮合意である新戦略兵器削減条約(新START)を来年2月に失効させることは、国際安全保障にとってリスクだと指摘した。中国・北京の釣魚台国賓館で2日代表撮影(2025年 ロイター)
Dmitry Antonov
[モスクワ 23日 ロイター] - ロシアのペスコフ大統領報道官は23日、米ロ間の核軍縮合意である新戦略兵器削減条約(新START)を来年2月に失効させることは、国際安全保障にとってリスクだと指摘した。
プーチン大統領は22日、ロシアが新STARTを来年2月の期限後、1年間順守する用意があるとし、米国に同様の対応を促した。
ペスコフ氏は記者に対し、米国がプーチン氏の提案に同意しなければ、ロシアは何らかの措置を取らざるを得ないと述べた。
プーチン氏の今回の提案は、来年2月5日の失効までに新STARTの後継となる協定を交渉することは「事実上不可能」であるという事情からだと説明。提案について事前にトランプ米大統領と話し合っていないとした。
「時間は刻々と過ぎ、戦略的安定と安全保障を規定する二国間文書が存在しなくなる状況の瀬戸際にある。それは当然、世界的観点で大きな危険をはらむ」と述べた。
ペスコフ氏は、プーチン大統領の構想はドナルド・トランプ米大統領と事前に話し合われていないと述べた。
ホワイトハウスのレビット報道官は22日、プーチンの提案は「非常に良い」と評価し、トランプ大統領が対処すると述べた。