香港議会、同性パートナーシップ法案を否決 権利擁護団体は反発

９月１０日、香港立法会（議会）は海外で婚姻関係を登録した同性カップルに限定的な法的権利を認める法案を否決した。写真は否決後、立法院の前で取材に応じるLGBTQ活動家（２０２５年　ロイター/Tyrone Siu）

Jessie Pang　Joyce Zhou

［香港　１０日　ロイター］ - 香港立法会（議会）は１０日、海外で婚姻関係を登録した同性カップルに限定的な法的権利を認める法案を否決した。

法案は政府が提出。海外で既に結婚した同性カップルに対し、病院での面会など一定の権利を与える登録制度を提案していた。

政府は２０２３年９月に香港終審法院（最高裁）が同性婚の完全な承認を求める動きを部分的に認める判決を下したことを受け、提案をまとめた。終審法院は同性婚の憲法上の権利は認めなかったものの、同性カップルの基本的な社会的ニーズを満たす法的枠組みを２年以内に整備するよう命じた。

立法会は賛成１４、反対７１の反対多数で法案を否決した。

権利擁護団体の「香港婚姻平等」は声明で「きょうは香港にとって失望の日だ」とし「裁判所の判決が無視され、個人の尊厳が軽視される可能性があるという憂慮すべきシグナルを内外に送るものだ」と批判した。