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米上院、エプスタイン文書全面公開につながる提案を僅差で否決

2025年09月11日(木)12時53分

 9月10日、米議会上院はジェフリー・エプスタイン元被告に関する全ての文書開示をトランプ政権に命令する措置についての採決実施を、51対49の僅差で否決した。写真はシューマー上院少数党院内総務、議会で9日撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)

David Morgan

[ワシントン 10日 ロイター] - 米議会上院は10日、少女らへの性的虐待罪で起訴され自殺したジェフリー・エプスタイン元被告に関する全ての文書開示をトランプ政権に命令する措置についての採決実施を、51対49の僅差で否決した。

この提案をしたのは野党民主党のシューマー上院院内総務で、30日以内の開示を求める修正動議を国防権限法案に付加した。採決に持ち込まれて可決されれば、与党共和党にとってトランプ大統領を悩ませているこの論争が、下院だけでなく上院にも波及する恐れがあった。

上院の共和党は53議席を有するが、ジョシュ・ホーリー議員とランド・ポール議員の2人が造反して採決手続きを進めることを支持する民主党に同調した。

ホーリー議員は記者団に「私はかねて、エプスタイン文書を公開し、国民を信頼することこそが適切だとの考えを述べてきた。それが一貫した私の立場だ」と語った。

トランプ氏は長い間、エプスタイン文書には政治的に重大な情報が含まれていると主張していたが、2期目の就任後は態度が一変。この問題は民主党の「でっち上げ」だと決めつけ、下院の共和党指導部も民主党側や市民団体などの要求にもかかわらず、文書公開に制限を設けている。

シューマー氏は記者団に「これまであまりにも多くの嘘、隠蔽、もみ消しが行われてきた。国民はエプスタイン文書に含まれる全てを知る必要があり、私の提案はそれを可能にするものだ」と訴えていた。

ロイター
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