中国、太平洋演習に昨年210億ドル 前年比4割増=台湾推定

8月29日、台湾当局の試算によると、中国は昨年、台湾海峡、東シナ海、南シナ海、西太平洋での軍事訓練に前年比約40%増の210億ドルを費やした。写真は台湾周辺での合同軍事演習のニュース映像画面。北京市内で4月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)
Yimou Lee Ben Blanchard
[台北 29日 ロイター] - 台湾当局の試算によると、中国は昨年、台湾海峡、東シナ海、南シナ海、西太平洋での軍事訓練に前年比約40%増の210億ドルを費やした。
台湾軍の調査をロイターが閲覧し、調査について説明を受けた台湾当局者4人も確認した。
中国国防省と台湾事務弁公室はコメント要請に応じていない。
台湾軍は今月、中国北東部沖の渤海、東シナ海、台湾海峡、南シナ海、西太平洋における中国軍の活動に関する監視・情報に基づき報告書をまとめた。中国海空軍による昨年の同海域での任務を集計し、燃料費などを推定したところ、維持費、修理費、人件費も含めた総額は約1520億元(212億5000万ドル)だった。
ロイターの算出によると、これは中国が公表している昨年の国防費の約9%に相当し、同様の推定による前年の7%から比率が高まった。
報告書によると、戦闘機や爆撃機、無人機を含む中国の航空機は昨年、この地域で約1万2000回の飛行を行い、飛行時間は約3万7000時間に上った。当局者によると、いずれも前年比約30%の増加となる。
また、中国海軍は空母や駆逐艦を含め8万6000回以上の航行を実施。航行時間は200万時間を超え、いずれも前年比約20%増加した。
航行の約34%は南シナ海、約28%は東シナ海、約14%は台湾海峡で行われた。
説明を受けた当局者の1人は「中国は第1列島線周辺で軍事力の投影と威嚇を常態化しようとしている」と語った。第1列島線は日本から台湾、フィリピンを経てボルネオまで続く地域。