国際航空団体、パイロットの定年引き上げを提案 67歳に

約350社の航空会社を代表する国際航空運送協会(IATA)は、国連の国際民間航空機関(ICAO)に対し、旅客機を操縦するパイロットの国際的な年齢制限を65歳から67歳に引き上げるよう要請した。写真はボーイング737─10MAX旅客機の操縦室内の装置。仏パリ近郊のル・ブルジェ空港で2023年6月撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)
Dan Catchpole
[シアトル 27日 ロイター] - 約350社の航空会社を代表する国際航空運送協会(IATA)は、国連の国際民間航空機関(ICAO)に対し、旅客機を操縦するパイロットの国際的な年齢制限を65歳から67歳に引き上げるよう要請した。
ICAOは9月23日に開催される総会で、この提案を検討する。
定年引き上げには米国の主要パイロット組合が安全上の懸念から反対している。
国際ルールでは65歳以上のパイロットが国際線に乗務することを禁止しており、米国を含む多くの国が国内でも同様のルールを適用している。
IATAはこの制限を2歳引き上げることは「慎重ではあるが、安全性に合致した合理的な措置だ」としている。
ICAOのウェブサイトに掲載されたIATAの提案によると、各フライトを運航するパイロットは引き続き少なくとも2人必要で、1人が65歳以上であれば、もう1人は65歳未満でなければならない。
ICAOは2006年に年齢制限を60歳から65歳に引き上げた。
米旅客機パイロット協会(APA)の広報担当で、アメリカン航空のパイロットでもあるデニス・テイジャー氏は、定年年齢引き上げのリスクを十分に理解するにはデータが不足していると指摘。「われわれはそのようなことで安全に賭けたりはしない」と述べた。