日経平均は続伸、ハイテク株高で 一巡後は小動き

8月28日、東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比308円52銭高の4万2828円79銭で取引を終えた。写真は東京証券取引所で1月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 28日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比308円52銭高の4万2828円79銭で取引を終えた。日本時間の朝方公表された米半導体大手エヌビディアの決算を受けてハイテク株の一角が買われ、相場を支えた。個別材料を手掛かりにした物色もみられた。一方、取引一巡後は日中高値圏でのもみ合いが続いた。
日経平均は前営業日比212円安でスタートした後、不安定な値動きとなった。寄り付き後、赤沢亮正経済再生相の訪米取りやめが報じられると売りが出たが、一巡後はすぐにプラス転換し底堅い動きが継続。エヌビディアの決算については、「想定していたほど悪くないとの受け止めから、買いが広がった」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれ、電線株や半導体株が上昇した。後場は高値圏での取引が続き、しっかりした展開となったが、膠着感が強く値幅は132円程にとどまった。
中川順子日銀審議委員は28日の金融経済懇談会後の記者会見で、センチメントや設備投資計画を確認するものとして短観(全国企業短期経済観測調査)が「極めて重要」との認識を示した。相場の反応は限定的だった。
市場では「注目されていたジャクソンホール会議、エヌビディアの決算を通過して、来週にかけては国内政治に関心が向かいやすいのではないか」(丸三証券・投資情報部長、丸田知宏氏)との声が聞かれた。一方、今後の日本株の動向については「押し目を待っている投資家も多く下値は堅そうだが、どんどん上値を追っていく材料は乏しい」(丸田氏)として、ボックス圏での推移が続くのではないか、との予想が示された。
TOPIXは0.65%高の3089.78ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.66%高の1590.51ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆6545億6800万円だった。東証33業種では、鉱業、非鉄金属、証券、商品先物取引など29業種が値上がり。小売、繊維製品、精密機器など4業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.34%安の776.06ポイントと、小幅に3日続落した。
個別では、アドバンテストが朝安後プラス転換し、1.4%高で終了。ソフトバンクグループは3.2%高。東京エレクトロンが2%高だった。フジクラは5.5%高。SOMPOホールディングスは3.2%高だった。
一方、三菱商事は1.8%高。同社が28日、ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイの子会社で、同社の筆頭株主であるナショナル・インデムニティー・カンパニーが株式を買い増し、保有比率を3月時点の9.74%から10.23%に引き上げたと発表したことが材料視された。
プライム市場の騰落数は、値上がり916銘柄(56%)に対し、値下がりが631銘柄(39%)、変わらずが65銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 42828.79 +308.52 42308.14 42,299.79─42,828.79
TOPIX 3089.78 +20.04 3060.80 3,057.34─3,090.45
プライム市場指数 1590.51 +10.36 1575.53 1,574.09─1,590.84
スタンダード市場指 1489.86 +2.97 1485.73 1,482.99─1,489.95
数
グロース市場指数 1010.88 -4.44 1012.72 1,006.01─1,012.72
グロース250指数 776.06 -2.62 776.48 772.05─777.08
東証出来高(万株) 187924 東証売買代金(億円) 46545.68