欧州新車販売、7月は昨年4月以来の大幅増 BYDがテスラに先行

欧州自動車工業会(ACEA)が28日に発表したデータによると、7月の欧州新車販売台数は5.9%増加し、伸び率は昨年4月以来の大きさとなった。写真はベルリンで開催されたBYDの車両発表イベント会場。5月21日、ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Annegret Hilse)
Alessandro Parodi
[28日 ロイター] - 欧州自動車工業会(ACEA)が28日に発表したデータによると、7月の欧州新車販売台数は5.9%増加し、伸び率は昨年4月以来の大きさとなった。
欧州連合(EU)におけるプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売台数は少なくともACEAが公表を開始した2023年1月以降で最大の伸びを記録し、バッテリー式電気自動車(BEV)の販売台数は23年8月以降で最大の伸びとなった。
ドイツは6月、23年に廃止された補助金制度に代わる電気自動車(EV)奨励策を発表したが、7月のBEVとPHEVの販売台数はそれぞれ58%と83.6%の増加を記録した。
EV販売台数の増加にもかかわらず、BEVメーカーである米テスラは7カ月連続で欧州での市場シェアを失い、初めて月次販売データに含まれた中国の比亜迪(BYD)の後塵を拝している。
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ACEAのデータによると、EU、英国、欧州自由貿易連合(EFTA)における7月の自動車販売台数は109万台に増加した。
フォルクスワーゲンとルノーの登録台数はそれぞれ前年同月比11.6%と8.8%増加したが、ステランティスは1.1%減少した。
テスラの販売台数は40.2%減少し、市場シェアは1年前の1.4%から0.8%に低下。BYDは225.3%増加し、市場シェアは1.2%となった。
EU全体の自動車販売台数は7.4%増加した。BEV、ハイブリッド車、PHEVの登録台数はそれぞれ39.1%、56.9%、14.3%増加し、合計でEU圏の登録台数の59.8%を占め、24年7月の51.1%から上昇した。
ドイツ全体では11.1%増、英国では5%減、フランスでは7.7%減、イタリアでは5.1%減となった。スペイン、ポーランド、オーストリアはそれぞれ17.1%、16.5%、31.6%の増加を記録した。