モディ首相、50%関税に「バイ・インディアン」で対抗
Modi Tells Country to Buy Indian in Face of Trump's Tariffs

インドのコルカタで演説するモディ首相(8月22日) Photo by Debajyoti Chakraborty/NurPhoto
<インドにとって最大の輸出先であるアメリカ市場への「禁輸」にも等しいが>
インドのナレンドラ・モディ首相は8月27日、アメリカが25%の追加関税を発動したのを受けて、国民にインド製品の購入を呼びかけた。
インドのニュースサイト「ファーストポスト」によると、モディは演説で、「買うものはすべてインド製品に」と訴えた。
ここ数日、モディは同様の発言を繰り返している。BBCによれば、店舗の外に「メイド・イン・インディア」の看板を掲げるよう企業に呼びかけているという。
米政府は27日、インド製品に対する関税を25%から50%に引き上げた。世界でも最高水準の関税率だ。ロシア産原油を買っていることに対する懲罰とされ、米印貿易とインド経済に打撃を与えそうだ。
ドナルド・トランプ米大統領が4月に高い関税を課す、と世界中の国々に譲歩を迫った当初、インドはいち早く貿易協定に合意できるだろうとみられていた。インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は6月、「交渉に楽観的」と本誌に語り、トランプも「合意は間近」と示唆していた。
しかし、交渉が数回にわたって決裂した後、トランプは8月初めからインド製品に25%の関税を課し、8月6日には、「ロシア産原油を直接・間接的に輸入している」罰として、さらに25%の関税を上乗せする大統領令を発令し、それが27日に発効した。