ドイツ、バルト諸国と安保で協力緊密化へ ロシアの脅威念頭

8月28日、ドイツのワーデーフル外相は、バルト三国とドイツの安全保障は切り離せない関係にあると述べ、ロシアが通常攻撃と非通常攻撃を併用していることに対抗するため、より緊密に協力すると強調した。写真は、サウジアラビアとの会談を前にベルリンの外務省で待機するワーデーフル独外相。27日代表撮影(2025年 ロイター)
[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツのワーデーフル外相は28日、バルト三国とドイツの安全保障は切り離せない関係にあると述べ、ロシアが通常攻撃と非通常攻撃を併用していることに対抗するため、より緊密に協力すると強調した。
エストニアとデンマークへの訪問を前に「バルト諸国の安全保障はドイツの安全保障でもある」と指摘。ロシアが石油への制裁を回避するために使う「影の船団」、海底ケーブル切断、GPS信号の妨害などに触れ、バルト海で脅威が高まっていると訴えた。
ロシアはこうした疑惑を否定している。
ワーデーフル氏は「われわれはそこでロシアのハイブリッド攻撃のあらゆる手段を目の当たりにしている」とし、バルト諸国がその危険性について早くから警告していたことを評価した。
また、デンマークとの会談では、安全保障も重要な議題になるとみられ、「バルト海と北海の重要インフラ保護強化は、デンマークが欧州理事会の議長国として進める優先事項だ」とも述べた。