4月のダムへのサイバー攻撃はロシアのハッカーの犯行=ノルウェー当局者

ノルウェーの国内テロ対策や防諜活動に従事する警察保安局(PST)を率いるベアーテ・ガンゴース氏は13日、西部ブレマンゲルにある水力発電ダムが一時的にロシアのハッカー集団に乗っ取られたと明らかにした。写真はフードを被った男がラップトップコンピューターを手にしているイラストレーション。サイバーコードが投影されている(2025年 ロイター/Kacper Pempel/Illustration/)
Nerijus Adomaitis
[アーレンダール(ノルウェー) 13日 ロイター] - ノルウェーの国内テロ対策や防諜活動に従事する警察保安局(PST)を率いるベアーテ・ガンゴース氏は13日、西部ブレマンゲルにある水力発電ダムが一時的にロシアのハッカー集団に乗っ取られたと明らかにした。ノルウェー当局者がロシアによるサイバー攻撃を正式に認めたのは初めて。
当局はこれまでに、4月7日にハッカー集団がこのダムの制御システムを一時掌握し4時間にわたって毎秒500リットルを放水した後、サイバー攻撃を検知して停止したと説明していた。負傷者は出ていない。
ノルウェーは電力の大半を水力発電に頼っており、情報当局はかねてからエネルギー関連インフラが攻撃される危険性を警告していた。
ガンゴース氏は「この種の攻撃の狙いは国民に恐怖や混乱をもたらすことにある」と指摘し、隣国のロシアはより危険な存在になったと訴えた。
その後同氏はロイターに、国民に備えを固めるよう警告し、ロシアによるさらなるサイバー攻撃を防ぐと説明した。
北大西洋条約機構(NATO)に加盟するノルウェーは、ロシアに侵攻されたウクライナを強力に支援している。