ニュース速報
ワールド

サウジアラビア、シリアへの64億ドルの投資を発表

2025年07月25日(金)07時32分

 7月24日、サウジアラビアのファリハ投資相(写真)はダマスカスで開催されたフォーラムで、シリアに対する64億ドルの投資計画に合意したと発表した。写真は2024年10月、リヤドで撮影(2025年 ロイター/Hamad I Mohammed)

[ダマスカス 24日 ロイター] - サウジアラビアのファリハ投資相は24日、ダマスカスで開催されたフォーラムで、シリアに対する64億ドルの投資計画に合意したと発表した。14年間にわたる内戦後の復興を目指すシリアのシャラア暫定大統領の政権へサウジが関係を深めている状況を示した。シリアは南西部で今月発生した宗派間の暴力に揺れており、統治体制の確立に苦しむシャラア氏にとって大きな財政的な後押しとなる。

ファリハ氏はサウジの事実上の指導者であるムハンマド皇太子の指示でシリアを今回訪問したとし、その目的は「兄弟国シリアに対するサウジの確固たる支援姿勢の確認」だと述べた。

ファリハ氏は不動産とインフラの開発事業に29億3000万ドル、通信および情報技術分野に約10億7000万ドルが投資契約に含まれていると語った。サウジ通信会社、GOテレコム、デジタルセキュリティ企業ELM、サイバーセキュリティー企業シファー、教育技術企業クラセラなどの企業が投資計画に関わる。

サウジはシリアのアサド長期政権が昨年12月失脚した後に政権を握ったシャラア氏の政府の主要な同盟国であり、外交的影響力を行使してトランプ米大統領に対シリア制裁の解除を働きかけてきた。

湾岸諸国やトルコの企業を中心に、シリアの発電設備、道路、港湾など損傷したインフラの再建に関心を示している。

シリアはここ数カ月間でカタールと70億ドルの電力事業契約、アラブ首長国連邦(UAE)の港湾企業DPワールドと8億ドルの契約を締結している。米国のエネルギー企業もシリアのエネルギー部門の基本計画作成に着手する予定だ。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:低迷ヘルスケア株、浮上の鍵は米薬価政策巡

ワールド

再送-アングル:米のロシア産原油購入国への「2次関

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダック最高値、米EU貿易

ワールド

トランプ氏、スコットランド到着 英首相やEU委員長
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 3
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安すぎる景色」が話題に、SNSでは「可能性を感じる」との声も
  • 4
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 5
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 6
    機密だらけ...イラン攻撃で注目、米軍「B-2ステルス…
  • 7
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「電力消費量」が多い国はどこ?
  • 9
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 10
    羽田空港に日本初上陸! アメックス「センチュリオン…
  • 1
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞の遺伝子に火を点ける「プルアップ」とは何か?
  • 4
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 5
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 6
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 7
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 8
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 9
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 10
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 7
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中