アングル:シリア部族間衝突、軍到着後に暴力悪化 至近距離から射殺

シリア南部スワイダ県。少数派イスラム教ドルーズ派とベドウィン(遊牧民)部族勢力による衝突を鎮圧するために政府軍が派遣され、戦闘が終結した翌日の18日、生き残った人々は多数の遺体を回収し、埋葬していた。写真はスワイダ県で通りを歩く治安部隊。7月16日撮影(2025年 ロイター/Karam al-Masri)
Maya Gebeily Yamam al-Shaar
[ベイルート 17日 ロイター] - シリア南部スワイダ県。少数派イスラム教ドルーズ派とベドウィン(遊牧民)部族勢力による衝突を鎮圧するために政府軍が派遣され、戦闘が終結した翌日の18日、生き残った人々は多数の遺体を回収し、埋葬していた。ある住宅ではリビングで高齢男性が、寝室では別の男性が頭部を撃たれ、路上には女性の遺体が転がっていた。
スワイダ在住の住民12人、現地記者2人、監視団体の話によると、政府軍の到着後に暴力は急激に悪化した。
住民らは、友人や隣人が自宅や街中で至近距離から射殺されたと証言。殺害した兵士は迷彩服と勲章を身につけていたことから、シリア軍兵士に違いないとしている。
ロイターは遺体の映像の一部について、時間と場所を確認できたが、殺害した人物や発生時期を確認することはできなかった。
シャラア暫定大統領は17日早朝に公表した動画声明で、ドルーズ派の権利保護が優先課題の1つだと述べ、民間人に対する犯罪の責任は「緊張をあおる無法集団」にあると非難。ドルーズ教徒に対する暴力行為の責任者を追及すると誓ったが、政府軍が関与したかどうかには言及しなかった。
ロイターが取材したスワイダの住民らは、殺害を見て暫定政権への不信感は深まり、シャラア氏が少数派グループを保護してくれるのか、ますます心配になったと語る。
3月にシリア沿岸地域で起きた宗派間闘争でも、シャラア氏一派の勢力によって少数派数百人が殺害された。
「次々と入ってくる死者の通報に追いつけない」と電話越しに語るのは、スワイダ郊外に住む歯科医のケナン・アザムさん。今週、政府軍に連行された友人がその後、殺害されたのを知ったばかりだという。
スワイダ在住の別の住民は、自宅で殺害された隣人の様子だとする映像をロイターに提供した。
シリア内務省と国防省の報道官は、政府軍が住宅や街路での殺害に関与したかどうかに関するロイターの質問に、直ちに回答しなかった。
人権監視団体のシリア人権ネットワークは、スワイダで医療従事者、女性、子どもを含む254人の死亡を確認したことを明らかにした。
政府は、スワイダで死亡した兵士や民間人の数を発表していない。
<至近距離から射殺>
シリアのドルーズ派はイスラム教から派生した宗教を信仰し、レバノン、イスラエル、イスラエル占領地ゴラン高原にも信徒がいる少数派だ。
過激派組織「イスラム国」(IS)を含む超保守的なスンニ派グループはドルーズ派を異端と見なし、2011年に勃発したシリア内戦から一貫して攻撃してきた。14年に及ぶ戦闘は、昨年12月のアサド大統領追放によって終結していた。
スワイダ在住の記者は、政府軍が至近距離から女性や10代の少年を含む4人を射殺するのを目撃したと述べた。街中に遺体が散乱していたという。
この記者は、政府軍がドルーズ教徒の住民を「豚」や「異教徒」とののしる声を聞いたと言い、兵士らが住宅から冷蔵庫や太陽光パネルを略奪し、住宅や店舗に放火したとも証言した。
ロイターが取材した住民の中には、政府軍がカミソリやはさみ、電気カミソリを使ってドルーズ教徒の男性の口ひげを剃ったと話す人もいた。
内務省と国防省の報道官は、軍による略奪、住宅の放火、宗派差別的な言葉の使用、口ひげの剃り落としに関する質問に対して、即座に回答しなかった。
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