トランプ氏とCBS側和解、米大統領選前の放送巡り 1600万ドル

7月2日 米放送局CBSの親会社パラマウントは2日、昨年10月に放送したカマラ・ハリス副大統領(当時)のインタビューを巡ってトランプ大統領が起こした訴訟で和解した。写真はパラマウントのロゴ。2024年12月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米放送局CBSの親会社パラマウントは2日、昨年10月に放送したカマラ・ハリス副大統領(当時)のインタビューを巡ってトランプ大統領が起こした訴訟で和解した。
和解金として1600万ドルを支払うが、トランプ氏の将来の大統領図書館に充てられ、トランプ氏には「直接的にも間接的にも」支払われないと説明。「和解には謝罪や遺憾の表明は含まれていない」としている。
トランプ氏は昨年10月、100億ドルの損害賠償を求めCBSを提訴。ニュース番組「60ミニッツ」で放映された、当時大統領候補だったハリス氏のインタビューについて、大統領選で「民主党に有利になるよう」に編集されたものだと主張し、2月には請求する損害賠償額を200億ドルに引き上げていた。
トランプ大統領の弁護団は2日、和解を歓迎。広報担当者は「この記録的な和解により、トランプ大統領は米国民に新たな勝利をもたらす」と述べた。
パラマウントの株価は2日の市場で2.5%下落した。パラマウントのコメントは得られていない。
この日に開催されたパラマウントの年次株主総会で、ジョージ・チークス共同最高経営責任者(CEO)は、同社が和解を選択したのは、法廷闘争を展開するための「予測不可能なコスト」と、不利な判決による「大きな金銭的損害と風評被害」、および継続的な混乱を避けるためだと述べた。