ロシア前大統領、ウクライナのEU加盟を「危険」と反対

6月25日、ロシア国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領(写真)は、メッセージングアプリ「テレグラム」への投稿で欧州連合(EU)を「ロシアの真の敵」と呼び、ウクライナが目指しているEU加盟について「わが国にとって危険」と反対姿勢を示した。2023年7月、モスクワで撮影(2025年 ロイター/Yekaterina Shtukina)
[モスクワ 25日 ロイター] - ロシア国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領は25日、メッセージングアプリ「テレグラム」への投稿で欧州連合(EU)を「ロシアの真の敵」と呼び、ウクライナが目指しているEU加盟について「わが国にとって危険」と反対姿勢を示した。
ロシアはこれまでにウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟することに反対し、2022年にウクライナへ侵攻して戦闘を起こす1つの理由となった。一方、プーチン大統領は22年6月、ウクライナのEU加盟に「反対するものは何もない」とし、大統領府は今年2月にもウクライナの主権的権利だと表明していた。
これに対し、メドベージェフ氏はEUが戦争を防ぐための経済ブロックから、政治化された反ロシア組織へと変化し、徐々に軍事ブロックへ変貌しつつあると指摘。「EUは現在のねじれた形では、NATOに勝るとも劣らない脅威」と位置付け、ウクライナがNATO以外には「好きなものに自由に加盟できる」と言うのは間違っていると強調した。
その上で「武器でいっぱいのEUは、ロシアにとって直接的な脅威である。それこそが、(EUを)どう扱うべきなのかということだ。少なくともわが国に対するアプローチを変えるまでは」とけん制した。
ウクライナはロシアとの戦闘開始直後にEUへ加盟を申請し、加盟候補国に認められていた。