FRB議長「噴水も屋上庭園もない」、本部改修が豪華との指摘に反論

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は25日、上院銀行委員会での公聴会で、FRBが本部ビル改修工事に過剰な資金を投入しているという報道を否定した。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は25日、上院銀行委員会での公聴会で、FRBが本部ビル改修工事に過剰な資金を投入しているという報道を否定した。コスト超過を認めつつも、築90年近いビルは「実際には安全ではない」と述べ、理解を求めた。
ティム・スコット議員(共和党)は公聴会で、FRB改修工事を巡り「この困難な時期に、FRBはオフィスの豪華な改修に数十億ドルを費やしてきた。老朽化したインフラの更新に当然の必要性があることには同意するが、ベルサイユ宮殿に匹敵するような贅沢な改修に公費を費やすのは間違ったメッセージだ」と述べた。
こうした批判に対しパウエル議長は、「メディアの報道は多くの点で誤解を招き、不正確だ」と反論。「新しい噴水も、蜂の巣も、屋上テラスの庭園もない。FRBは国民のお金の管理者としての責任を真剣に受け止めている」とし、改修工事の必要性を擁護した。
パウエル議長によると、FRBの本部ビルは1935年から1937年にかけて建設されたもので、「安全性が十分でなく、防水性もなかった。本当に大規模な改修が必要だった」という。
FRBの内部監査機関が発表した報告書によると、2月時点で改修費用は24億ドルに増加する見込みとなっている。2年前は19億ドルとみられていた。