スペイン首相、NATO国防費目標「現行のGDP比2%で十分」

スペインのサンチェス首相は25日、同国の国内総生産(GDP)比2%という現在の国防費は「十分かつ現実的で、福祉国家として両立する」水準と考えているとの見方を改めて示した。同日撮影(2025年 ロイター/Claudia Greco)
[マドリード 25日 ロイター] - スペインのサンチェス首相は25日、同国の国内総生産(GDP)比2%という現在の国防費は「十分かつ現実的で、福祉国家として両立する」水準と考えているとの見方を改めて示した。同時に、オランダ・ハーグで開催中の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で加盟国が合意した新たな軍事能力目標は達成するとした。会議後に発言した。
サンチェス首相は「きょうの首脳会談でNATOは勝利し、スペインはわれわれの社会にとって非常に重要である安全保障と福祉国家を勝ち取った」と表明。同盟国が「スペインの主権への尊重」を示したことに謝意を示しつつ、スペインはNATOへのコミットメントを堅持すると強調した。
さらに、「明日ブリュッセルで行われる欧州連合(EU)の欧州理事会では、GDPの割合についてではなく、共同生産や共同購入、相互運用性についてさらに議論することを期待する」と述べた。
NATOは22日、加盟国の国防支出目標をGDPの5%に大幅に引き上げることで合意したが、スペインはこれに応じる必要はないと主張。NATOのルッテ事務総長はこの要求を公然と拒否した。