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NY外為市場=ドル、対ユーロで2021年来の安値 対円では上昇

2025年06月26日(木)05時56分

ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロとポンドに対して数年ぶりの安値に下落した一方、対円では上昇した。2013年2月撮影(2025年 ロイター/Shohei Miyano)

[ニューヨーク 25日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロとポンドに対して数年ぶりの安値に下落した一方、対円では上昇した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測を見極めようとする動きが出る中、市場の注目が米国の財政政策に戻ったことが背景。

中東情勢の緊張の高まりを巡る懸念から、ドルは先週上昇していたものの、今週はイスラエルとイランの停戦合意を受け、急速に下落に転じた。

年内の利下げ観測の高まりも、ドル相場の下落につながっている。

FRBのパウエル議長はこの日、議会上院の銀行委員会で証言を行い、利下げを急ぐ必要はないと改めて表明した。前日に下院金融サービス委員会で行った証言でも同様の考えを示していた。 

スタンダード・チャータード銀行(ニューヨーク)のグローバルG10外為調査・北米マクロ戦略責任者、スティーブ・イングランダー氏はパウエル議長の発言について、1週間前の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の発言よりもハト派的だったことから市場の注目が集まったと指摘。「市場の将来の利下げ観測は高まっている」と述べた。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む年内の利下げ幅は計62ベーシスポイント(bp)。FRBのウォラー理事がFRBは次回のFOMCで利下げを検討すべきとの見解を示した先週20日の時点では約46bpだった。

ユーロは0.43%高の1.1658ドルと、2021年10月以来の高値を付けた。英ポンドは0.33%高の1.3659ドルと、22年1月以来の高値となった。

スイスフランは前日付けた10年半ぶり高値付近で推移し、1ドル=0.804フラン。

ドル/円は0.18%高の145.17円となった。日銀が16─17日に開いた金融政策決定会合では、先行きの不確実性が非常に高く、経済情勢等を見極める必要があることから、政策金利は「当面現状維持が適当だ」との意見が出ていたことが明らかになった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.72%高の10万5589ドル。

ドル/円 NY午後4時 145.23/145.25

始値 145.73

高値 145.94

安値 145.12

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1658/1.1659

始値 1.1603

高値 1.1665

安値 1.1591

ロイター
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