関税戦争と防衛費増額要求「異常事態」、仏大統領NATO内の平和呼びかけ

フランスのマクロン大統領は25日、関税戦争を開始しながら欧州諸国に防衛費の増額を求めるのは「異常な事態」だとした上で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国は貿易問題を巡って平和を取り戻す必要があるとの考えを示した。同日撮影(2025年 ロイター/LUDOVIC MARIN/Pool via REUTERS)
[ハーグ 25日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は25日、関税戦争を開始しながら欧州諸国に防衛費の増額を求めるのは「異常な事態」だとした上で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国は貿易問題を巡って平和を取り戻す必要があるとの考えを示した。
NATOはこの日、オランダのハーグで開いた首脳会議で2035年までに加盟各国の防衛支出を国内総生産(GDP)比5%に引き上げる目標を承認した。
マクロン氏は首脳会議後、記者団に対し「支出を拡大しながら、NATO中核国の間で貿易戦争を開始することはできない」と指摘。こうしたことは「異常な事態」だとし、NATO加盟国間の本来のルールに戻る必要があるとの考えを示した。