ロシア、マリと貿易協定締結 原子力協力も視野
[モスクワ 23日 ロイター] - ロシアは23日、マリとの間で、経済関係強化に向けた貿易協定を締結した。ロシアのプーチン大統領はマリのゴイタ暫定大統領に対し、特定の分野で協力を強化できると語った。ロシア国営メディアによると、両氏はクレムリン(ロシア大統領府)で2時間にわたり会談したという。
クレムリンによると、プーチン氏は両国の2国間貿易は「控えめ」だが、両国関係は「良好な改善傾向にある」と表明。「今後の協力にふさわしい分野がある。地質探査や天然資源開発、エネルギーや物流、人道分野だ」と列挙した。今回締結した合意には、原子力エネルギーでの協力も含まれるという。
両国は以前、戦略的事業と称し、ロシアによる設計で小型原発の建設を協議していた。
マリで今月、ロシアの支援で金製錬所の建設が開始。ゴイタ氏は以前、これによりマリの天然資源に対する支配が強まると歓迎していた。同国はアフリカ最大の産金国だが、機能的で世界に認証された製錬所は保有していない。
10年間にわたりイスラム武装勢力との戦いに関与してきたフランスと国連の部隊をマリ軍が追放して以降、ロシアの傭兵(ようへい)組織がゴイタ政権を支援している。