プーチン氏、ロシアがNATO攻撃を計画という考え「ナンセンス」

ロシアのプーチン大統領(写真)は19日、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)への攻撃を計画しているという考えはばかげており、納税者をだまして防衛費を増額するために西側の政治家が広めたものだという見解を示した。モスクワで17日撮影。提供写真(2025年 ロイター/Sputnik)
[サンクトペテルブルク(ロシア) 19日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は19日、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)への攻撃を計画しているという考えはばかげており、納税者をだまして防衛費を増額するために西側の政治家が広めたものだという見解を示した。
ロシアはNATOにとって脅威ではなく、NATOの再軍備計画もロシアに対する脅威とは考えていないとし、NATOの計画は意味がないと指摘した。
プーチン氏は「NATOの再軍備をロシアにとっての脅威とは考えていない。われわれは安全保障の確保において自給自足できるからだ」と述べた。
「ロシアは常に軍事力と防衛能力を向上させている。NATOの行動は一定の脅威を生み出すが、われわれは今後生じるであろう脅威を全て阻止する。その意味で、NATO諸国の再軍備や国内総生産(GDP)比5%への予算増は意味をなさない」と語った。
また「残念ながら何世紀にもわたって、西側諸国では折に触れてロシアの脅威という問題が常に生じてきた」と指摘。「西側のエリートにとって、それは国内政策を構築する上で非常に都合がよかった。東からの脅威という架空の根拠に基づいて、納税者から金銭を巻き上げ、経済分野での自らの過ちを常に東からの脅威によって説明できたからだ」と述べた。
さらに「NATO諸国が予算を増額したいのなら、それは彼らの自由だ。しかし、誰のためにもならず、さらなるリスクを生むことになる。全く理不尽で無意味だと思う。もちろん、ロシアからの脅威はない。ナンセンスだ」と語った。