ニュース速報
ワールド

プーチン氏、ロシアがNATO攻撃を計画という考え「ナンセンス」

2025年06月19日(木)11時09分

 ロシアのプーチン大統領(写真)は19日、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)への攻撃を計画しているという考えはばかげており、納税者をだまして防衛費を増額するために西側の政治家が広めたものだという見解を示した。モスクワで17日撮影。提供写真(2025年 ロイター/Sputnik)

[サンクトペテルブルク(ロシア) 19日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は19日、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)への攻撃を計画しているという考えはばかげており、納税者をだまして防衛費を増額するために西側の政治家が広めたものだという見解を示した。

ロシアはNATOにとって脅威ではなく、NATOの再軍備計画もロシアに対する脅威とは考えていないとし、NATOの計画は意味がないと指摘した。

プーチン氏は「NATOの再軍備をロシアにとっての脅威とは考えていない。われわれは安全保障の確保において自給自足できるからだ」と述べた。

「ロシアは常に軍事力と防衛能力を向上させている。NATOの行動は一定の脅威を生み出すが、われわれは今後生じるであろう脅威を全て阻止する。その意味で、NATO諸国の再軍備や国内総生産(GDP)比5%への予算増は意味をなさない」と語った。

また「残念ながら何世紀にもわたって、西側諸国では折に触れてロシアの脅威という問題が常に生じてきた」と指摘。「西側のエリートにとって、それは国内政策を構築する上で非常に都合がよかった。東からの脅威という架空の根拠に基づいて、納税者から金銭を巻き上げ、経済分野での自らの過ちを常に東からの脅威によって説明できたからだ」と述べた。

さらに「NATO諸国が予算を増額したいのなら、それは彼らの自由だ。しかし、誰のためにもならず、さらなるリスクを生むことになる。全く理不尽で無意味だと思う。もちろん、ロシアからの脅威はない。ナンセンスだ」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

TDK、米スマートグラスのソフトアイ社を買収=関係

ビジネス

経済・金融見通し、極めて不確実 スイス中銀が警告

ビジネス

中国の年央最大商戦「618」、盛り上がりを欠いたま

ワールド

財政危機のバチカン、新教皇レオ14世の動画で献金呼
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 2
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 3
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火...世界遺産の火山がもたらした被害は?
  • 4
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 5
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 6
    下品すぎる...法廷に現れた「胸元に視線集中」の過激…
  • 7
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 8
    【クイズ】「熱中症」は英語で何という?
  • 9
    マスクが「時代遅れ」と呼んだ有人戦闘機F-35は、イ…
  • 10
    ロシア人にとっての「最大の敵国」、意外な1位は? …
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未…
  • 6
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 7
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 8
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 9
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 10
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中