中国軍機接近で再発防止申し入れ、引き続き意思疎通図る=林官房長官

林芳正官房長官は12日午前の会見で、中国軍の戦闘機が海上自衛隊の哨戒機を追尾したことを巡り、中国に再発防止を申し入れた上で「引き続き意思疎通を行っていくとともに、周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期したい」と述べた。写真は昨年9月、東京で撮影(2025年 ロイター/代表撮影)
Shiho Tanaka
[東京 12日 ロイター] - 林芳正官房長官は12日午前の会見で、中国軍の戦闘機が海上自衛隊の哨戒機を追尾したことを巡り、中国に再発防止を申し入れた上で「引き続き意思疎通を行っていくとともに、周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期したい」と述べた。
防衛省の発表によると、太平洋上の公海上空で今月7─8日、警戒監視を行っていた海上自衛隊の哨戒機を中国軍の空母「山東」搭載の戦闘機が追尾した。その際、戦闘機が哨戒機まで約45メートルの距離に接近したほか、哨戒機の前方を高度差のない状態で横切るなどした。
「このような中国軍機の特異な接近は偶発的な衝突を誘発する可能性がある」として、日本政府として深刻な懸念を表明し、中国側に再発防止を厳重に申し入れたという。
会見で林官房長官は「中国とは引き続きさまざまなレベルで意思疎通を行っていくとともに、我が国の領土領海領空を断固として守り抜くため、今後とも周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期したい」と述べた。
中国側の意図についての質問にはコメントを控えた。