米、対中55%関税維持 中国との合意後も「変更なし」=商務長官

ラトニック米商務長官は11日、米国の中国に対する55%の関税について、米中の貿易問題を巡る合意後も変更されないと述べた。10日撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
[11日 ロイター] - ラトニック米商務長官は11日、米国の中国に対する55%の関税について、米中の貿易問題を巡る合意後も変更されないと述べた。
ラトニック氏はCNBCのインタビューで、中国に対する関税水準は変わらないかとの質問に対し、「確かに変わらないと言える」と述べた。
また、中国は米国との取引拡大を検討することでも合意したと言及。来週以降、他の国とも貿易を巡る合意が得られると期待していると述べた。
米中は5月にジュネーブで実施した1回目の閣僚級協議に続き、9─10日にロンドンで2回目の閣僚級協議を実施。中国のレアアース(希土類)輸出規制を解消する枠組みで合意した。
これを受けトランプ米大統領は11日、貿易を巡る中国とのディールが完了したとし、「われわれは計55%の関税を、中国は10%を得る。関係は良好だ!」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。
ホワイトハウス当局者によると、この55%は、ほぼ全ての貿易相手国に課す10%の「相互」関税、致死性の高い合成オピオイド(麻薬鎮痛剤)「フェンタニル」流入に関する懲罰的関税20%、さらにトランプ大統領の一期目に導入された対中関税25%の合計だという。