ウクライナ、GDP連動ワラント債で初のデフォルト

5月30日、ウクライナ財務省は32億ドル相当の国内総生産(GDP)連動ワラント債の保有者に対し、6月2日に期限を迎える6億6500万ドルの債務の返済を延期すると発表した。写真は2024年3月、キーウで撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)
Libby George Olena Harmash Marc Jones
[ロンドン/キーウ 30日 ロイター] - ウクライナ財務省は30日、32億ドル相当の国内総生産(GDP)連動ワラント債の保有者に対し、6月2日に期限を迎える6億6500万ドルの債務の返済を延期すると発表した。
ウクライナは2015年の債務再編で、経済成長率が一定水準を超えると返済額が上乗せされるGDP連動ワラント債を導入したが、デフォルト(債務不履行)は初めてとなる。
ウクライナ議会は昨年、今年5月31日からGDP連動証券の返済猶予を承認していた。
今回延期した支払いは2023年の成長率に基づいて発生したものだが、このプラス成長は前年にロシアによる侵攻でウクライナ経済が大打撃を受けたためのベース効果とみられている。
マルチェンコ財務相は、GDP連動ワラント債は「もはや存在しない世界のために設計された」と説明した。
ウクライナ政府と同ワラント債保有者との正式な再編交渉は4月下旬に決裂していた。