ウクライナ和平「極めて複雑」、早急な解決期待できず=ロシア大統領報道官

ロシアのペスコフ大統領報道官は3日、ウクライナ和平は極めて複雑で、早急に何らかの決断が下されると期待するのは誤りとしながらも、ロシアが提示した和平案に対するウクライナの反応を待っていると述べた。5月撮影(2025年 ロイター/Anton Vaganov)
[モスクワ 3日 ロイター] - ロシアのペスコフ大統領報道官は3日、ウクライナ和平は極めて複雑で、早急に何らかの決断が下されると期待するのは誤りとしながらも、ロシアが提示した和平案に対するウクライナの反応を待っていると述べた。
ロシアとウクライナは2日、トルコのイスタンブールで和平に向けた2回目の直接協議を行い、新たな捕虜交換のほか、合計1万2000人の戦死者の遺体の相互返還について合意したが、停戦案を巡る進展は得られなかった。
ペスコフ報道官は記者団に対し「和平は極めて複雑で、多くのニュアンスが含まれている」とし、「すぐに解決策や打開策が得られると期待するのは間違いだ」と述べた。同時に「作業は進められており、イスタンブールでの協議では一定の合意が得られた」とし、「合意事項は実行され、作業は継続される」と述べた。
ロシアのプーチン大統領と米国のトランプ大統領との今後の接触の可能性については、現時点では何も具体的に決定されていないとしながらも、適切な準備がなされれば、プーチン大統領にはさまざまな高官レベルでの接触に応じる用意があると述べた。
ただ、プーチン大統領、トランプ大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領が近い将来に直接会談する可能性は低いとの見方を示した。
トルコのエルドアン大統領は前日、プーチン大統領とゼレンスキー大統領による会談にトランプ大統領も招待したいとの考えを示し、実現に向けた措置を取っていくと述べていた。