スタンレー・フィッシャー元FRB副議長が死去、81歳

米連邦準備理事会(FRB)の副議長やイスラエル銀行(中央銀行)の総裁などを歴任したスタンレー・フィッシャー氏(写真)が5月31日に死去した。写真は2017年9月、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
[エルサレム 1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の副議長やイスラエル銀行(中央銀行)の総裁などを歴任したスタンレー・フィッシャー氏が5月31日に死去した。81歳。イスラエル銀行が発表したが、死因は明らかにしていない。
ザンビアで生まれたフィッシャー氏は米国とイスラエル双方の市民権を保有していた。
米マサチューセッツ工科大学で経済学者として教壇に立った際には、バーナンキ元FRB議長やドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁ら有力な中銀当局者となった人材を指導した。
フィッシャー氏はその後、世界銀行のチーフエコノミストや国際通貨基金(IMF)の筆頭副専務理事を勤め、2002年から05年にかけては米シティグループの副会長だった。
05年から13年までイスラエル銀行の総裁として金融政策を指揮した8年間では、同国が世界金融危機を最小限の経済的損失で乗り切るよう尽力した。フィシャー氏を中銀総裁に起用したのは、当時財務相だったネタニヤフ現首相らだった。
FRBでは14年から17年まで副議長を務めた。
イスラエル銀行のヤロン総裁は、フィッシャー氏による同国の金融政策および経済への貢献は「実に重大な」意味のあるものだったと賞賛した。