ニュース速報
ワールド

米、ウクライナ紛争終結へ具体案要求 進展なければ仲介役退くと警告

2025年04月30日(水)09時36分

ルビオ米国務長官は29日、ウクライナ紛争をどのように終結させるかを巡り、ロシアとウクライナ双方が具体的な提案が示すべき時期に来ているという認識を示した。4月22日撮影(2025年 ロイター/Ken Cedeno)

Daphne Psaledakis David Brunnstrom

[ワシントン 29日 ロイター] - ルビオ米国務長官は29日、ウクライナ紛争をどのように終結させるかを巡り、ロシアとウクライナ双方が具体的な提案を示すべき時期に来ているという認識を示した。

さらに、米国の今後の対応についてはトランプ大統領が決断を下すことになるとした上で、「進展がなければ、米国はこのプロセスにおける仲介役としての役割から退く」と言明した。

ブルース国務省報道官がルビオ長官の声明を発表した。

米外交官のジョン・ケリー氏はこの日開催された国連安全保障理事会の会合で、ロシアによる攻撃継続を非難し、ロシアは「遺憾なことに、罪のない市民を含む人命の不必要な損失を引き起こしている」と指摘。

「ロシアには現在、永続的な平和を達成する絶好の機会がある」と述べた上で、戦争を終わらせる責任はロシアとウクライナ双方にあるとした。

「平和が実現可能かどうかは両国の指導者の判断にかかっている。双方に戦争終結の用意があるなら、米国は永続的な平和への道を全面的に支持する」と語った。

ウクライナとロシアは、米国が和平の推進を放棄すると繰り返し警告する中、トランプ氏が目指す迅速な和平合意に向けて前進していることを示そうとしているが、国連では戦争継続を巡り互いを非難した。

ロシアのプーチン大統領は28日、第二次世界大戦での対ドイツ戦勝80年の記念日に合わせ5月8ー10日に72時間の停戦を実施すると表明した。

ウクライナは、少なくとも30日間の停戦を即時開始するという同国の呼びかけにロシアが同意しないことに疑問を呈している。

ブルース報道官は記者団に対し、米国は「何か別のことを祝うための3日間」ではなく、「完全かつ永続的な停戦と紛争の終結」を求めていると語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

GMメキシコ工場で生産を数週間停止、人気のピックア

ビジネス

米財政収支、6月は270億ドルの黒字 関税収入は過

ワールド

ロシア外相が北朝鮮訪問、13日に外相会談

ビジネス

アングル:スイスの高級腕時計店も苦境、トランプ関税
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 6
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中