プーチン氏に攻撃「やめろ」とトランプ氏、キーウ攻撃を非難

トランプ米大統領は24日、ロシアが23日夜にミサイルなどでウクライナの首都キーウを攻撃したことを受け、ソーシャルメディアに「ウラジーミル、止めろ!」と投稿した。トランプ氏がロシアのプーチン大統領を非難するのはまれ。キーウで24日撮影(2025年 ロイター/Alina Smutko)
[ワシントン 24日 ロイター] - トランプ米大統領は24日、ロシアがウクライナの首都キーウに大規模攻撃を行ったことを受け、ソーシャルメディアに「ウラジーミル、やめろ!」と投稿した。トランプ氏がロシアのプーチン大統領を非難するのはまれ。
ロシア軍は24日朝にかけてキーウをミサイルやドローン(無人機)で攻撃し、少なくとも12人が死亡、90人が負傷した。
トランプ氏は「ロシアによるウクライナへの攻撃には不満だ。その必要はなく、タイミングも非常に悪い」と投稿した。
また、ホワイトハウスで記者団に対し、米国は「ディール(取引)」を成立させるためにロシアに大きな圧力をかけていると述べ、キーウ攻撃に対する不快感を改めて示した。
一方で、和平交渉は大きく進展しているとし、ロシアが「戦争を停止し、国全体の制圧をやめる」用意を示すことで「かなり大きな譲歩」をしたとも述べた。
その上で「今後数日が非常に重要になる。今まさに協議が行われている」とし、「合意は成立するだろう。非常に近いと思う」と語った。また、ウクライナにも圧力をかけていると強調した。
自身の言うことをプーチン氏が聞くと思うかとの質問には「そう思う」と応じた。
会見に同席したルビオ国務長官は、今週末にさらなる協議を行う予定だとし、ウクライナとロシア双方が努力して合意を成立させることを期待すると述べた。
この日トランプ氏と会談した北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は、ウクライナが合意に向けて懸命に取り組んでいると強調。「何らかの案がテーブルに乗せられていると思う。ウクライナは真剣に取り組んでおり、ボールは明らかにロシア側にある」と記者団に語った。
キーウ攻撃を受けて南ア訪問の日程を切り上げたウクライナのゼレンスキー大統領は、米国がロシアに強い圧力をかけている兆候は見られいないとの認識を示した。
トランプ氏は前日、ゼレンスキー氏がロシアによるクリミア占領を承認しないと発言したことについて、ロシアとの和平合意の達成を困難にする扇動的な発言だと非難していた。