ニュース速報
ワールド

EU、鉄鋼関税割り当ての強化検討 トランプ関税発動控え

2025年02月20日(木)02時52分

EUの執行機関である欧州委員会は、現行の鉄鋼関税割り当て制度の強化について検討していることを明らかにした。写真は2023年11月、ドイツの鉄鋼子会社ティッセンクルップの工場で撮影(2025年 ロイター/Wolfgang Rattay)

[ブリュッセル 19日 ロイター] - EUの執行機関である欧州委員会は、現行の鉄鋼関税割り当て制度の強化について検討していることを明らかにした。トランプ米大統領による鉄鋼とアルミニウムに対する新たな関税措置から欧州連合(EU)の生産者を保護することが目的。

EUは2018年、鉄鋼に対する無関税割り当て枠という形でセーフガード(緊急輸入制限)を発動。ただ、世界貿易機関(WTO)ルールは最長8年の延長しか認めていない。措置は26年半ばに期限を迎える。

欧州委のルビナッチ副事務局長(貿易担当)は欧州議会の公聴会で、EU執行部はセーフガード措置の見直しを開始しており、3月末までに完了する予定だと言明。

「われわれが抱いている疑問の一つは、新たなセーフガードを設ける必要があるのか、あるいは市場を保護する他の手段を検討する必要があるのかということだ」とした上で、26年半ば以降もセーフガード措置を延長するか、代替メカニズムを設けるかを検討するとも述べた。

トランプ米大統領は10日、鉄鋼とアルミニウムに対する関税を大幅に引き上げ一律25%とし、主要供給国のカナダ、メキシコ、ブラジルなどへの適用除外措置と無関税枠を撤回した。この措置は3月12日に発効する。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日野自動車、米国でのエンジン認証問題で罪認める 制

ビジネス

FRB、年内0.5%利下げ予測維持 不確実性「異常

ワールド

アングル:ロンドンの劇場が絶好調、米ブロードウェイ

ワールド

ブラジル中銀が1%ポイントの利上げ、政策金利14.
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平
特集:2025年の大谷翔平
2025年3月25日号(3/18発売)

連覇を目指し、初の東京ドーム開幕戦に臨むドジャース。「二刀流」復帰の大谷とチームをアメリカはこうみる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研究】
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    「気づいたら仰向けに倒れてた...」これが音響兵器「…
  • 7
    ローマ人は「鉛汚染」でIQを低下させてしまった...考…
  • 8
    医師の常識──風邪は薬で治らない? 咳を和らげるスー…
  • 9
    失墜テスラにダブルパンチ...販売不振に続く「保険料…
  • 10
    DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研究】
  • 4
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 5
    失墜テスラにダブルパンチ...販売不振に続く「保険料…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 8
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 9
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中