ニュース速報
ワールド

韓国大統領の弾劾訴追案、成立せず 与党議員の大半が投票不参加

2024年12月07日(土)22時06分

韓国国会で7日夜に審議された尹錫悦大統領の弾劾訴追案は、与党議員の大半が投票に参加せず、成立しなかった。写真は弾劾訴追案の可決を求めて集まった市民。12月7日、ソウルで撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[7日 ロイター] - 韓国国会で7日夜に審議された尹錫悦大統領の弾劾訴追案は、与党「国民の力」議員の大半が投票に参加せず、成立しなかった。大統領は弾劾を回避した。

与党議員は弾劾訴追案の採決前に1人を除いて退席。その後、数人が戻っただけだった。投票数は与野党合わせ195で、成立に必要な200に達しなかった。

投票が不成立になったことを受け、最大野党の「共に民主党」は、今後も弾劾に向けた取り組みを諦めないと述べた。与党側は、弾劾よりも「秩序と責任がある」方法で危機を解決していく考えを示した。

弾劾訴追案に先立ち、金健熙大統領夫人に対する特別調査を提案する法案が採決され、こちらは否決された。

尹氏は7日午前、国民向けのテレビ演説を行い、3日夜の非常戒厳宣布で混乱を引き起こしたと謝罪したが、辞任は表明しなかった。また、「任期も含め、今後の政治情勢を安定させるための措置を党に一任する」と語った。

尹氏は3日夜の緊急テレビ演説で、野党が国を危機に陥れていると非難した上で「反国家勢力」を撲滅するとして非常戒厳を宣布した。しかし、国会が直ちに解除要求決議を可決したため、尹氏は4日早朝に戒厳令を解除した。

その後、野党は尹氏の弾劾訴追案を提出。与党は当初、弾劾に反対する姿勢を示していたが、韓東勲代表は6日、大統領が職務を続ければ国民が危険にさらされる可能性が高いとし、早期に職務を停止する必要があるとの見解を示していた。

*3段落目を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、米早期利下げの思惑が支援 ハイテク

ワールド

高市首相、放漫財政を否定 為替は「状況見て必要な手

ワールド

マクロスコープ:米中接近で揺れる高市外交、「こんな

ビジネス

英中銀のQT、国債利回りを想定以上に押し上げ=経済
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中