ニュース速報
ワールド

シリア反政府勢力、ホムスに向け進軍 「再建と難民帰還が目的」

2024年12月06日(金)19時58分

12月6日、シリア反政府勢力が政府軍への攻勢を強め南下を続ける中、5日夜から6日朝にかけて中部の都市ホムスから数千人の住民が避難した。ホムスで11月撮影(2024年 ロイター/Firas Makdesi)

Maya Gebeily Suleiman Al-Khalidi

[ベイルート/アンマン 6日 ロイター] - シリア反政府勢力が政府軍への攻勢を強め南下を続ける中、5日夜から6日朝にかけて中部の都市ホムスから数千人の住民が避難した。紛争監視団体と住民が明らかにした。

反政府勢力はすでに北部のアレッポと中部のハマといった要衝を制圧しており、アサド政権に打撃を与えている。

反政府勢力「シャーム解放機構(HTS、旧ヌスラ戦線)」の最高指導者アブ・ムハンマド・アルゴラニ氏はCNNのインタビューに対し、「シリア再建」と中東や欧州に逃れたシリア難民の帰還が戦闘の目的だと述べた。

HTSが支配地域に厳格なイスラム主義を押し付けようとするのではないかとの懸念に対し、「(HTSは)いつでも解散する可能性がある。存在自体が目的ではなく、アサド政権と対決するという重要な任務を遂行するための手段だ」と説明した。

英国に拠点を置く監視団体「シリア人権監視団」によると、5日夜から数千人がホムスから政府の拠点である西海岸のラタキア県やタルトゥース県に向けて避難を開始した。

シリアの国営通信(SANA)は、イスラエルの空爆によりレバノンとの国境にある検問所が機能していないと報じた。

イスラエル軍は、レバノン国境のシリア側にある武器移送拠点とインフラを夜間に攻撃したと発表。これらのルートはレバノンの武装組織ヒズボラが武器を密輸するために使用されていたと主張した。    

またシリア軍のある将校はロイターに、ロシア軍が5日夜に主要幹線道路M5号線沿いにある橋を爆撃し破壊したと明らかにした。この橋はホムスへの主要ルートで、反体制派による使用阻止を狙ったもの。政府軍はホムス周辺に増援部隊を派遣しているという。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 5
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 6
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 7
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中