ニュース速報
ワールド

極右派のイスラエル財務相、ヨルダン側西岸の主権拡大に向けた作業指示

2024年11月12日(火)12時30分

 11月11日、イスラエルのスモトリッチ財務相(写真)は、自身が属する極右派の会合で、ヨルダン側西岸の入植を担当する当局に対して、主権拡大に必要なインフラ整備に向けた「専門的・包括的な事務作業の開始」を指示した。写真はイスラエルのペタク・チクヴァで昨年8月撮影(2024 ロイター/Amir Cohen)

[エルサレム 11日 ロイター] - イスラエルのスモトリッチ財務相は11日、自身が属する極右派の会合で、ヨルダン側西岸の入植を担当する当局に対して、主権拡大に必要なインフラ整備に向けた「専門的・包括的な事務作業の開始」を指示した。スモトリッチ氏の事務所が明らかにした。

スモトリッチ氏は、ヨルダン側西岸の入植活動に関して国防省を監督する権限を与えられている。

またスモトリッチ氏は、こうした主権拡大の行動について米国の支持が得られるよう、政府にトランプ次期政権への働きかけを求める考えを示した。同政権がこうしたイスラエルの行動を是認するだろうとの期待も表明した。

一方パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は、スモトリッチ氏の発言でイスラエル政府が国際法に違反する形でヨルダン川西岸を併合する意図があると確かめられたと反発。「このような危険な政策が引き起こす反応に対する全責任を負うのはイスラエル側であり、イスラエルの侵略を支援し続けた米国にも責任がある」と非難した。

ただイスラエルのサール外相は、ヨルダン側西岸の主権拡大を巡る問題でまだ政府の立場は確定していないと説明するとともに、今後トランプ次期政権と協議する可能性はあると付け加えた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中