ニュース速報
ワールド

ハリス氏、激戦州で集会 トランプ氏なら「混乱と憎しみの国」

2024年07月24日(水)11時35分

 7月23日、ハリス米副大統領は、バイデン大統領に代わって民主党の大統領候補者指名獲得の足場を固めてから初めてとなる選挙集会を激戦州ウィスコンシンで開き、共和党候補のトランプ前大統領を非難した。ウィスコンシン州ウエストアリスで撮影(2024年 ロイター/Kevin Mohatt)

Jarrett Renshaw Jason Lange

[ミルウォーキー 23日 ロイター] - ハリス米副大統領は23日、バイデン大統領に代わって民主党の大統領候補指名獲得の足場を固めてから初めてとなる選挙集会を激戦州ウィスコンシンで開き、共和党候補のトランプ前大統領を批判した。

17分間演説し、元検察官という自身の経歴に触れながら有罪評決を受けたトランプ氏を追及。当選すれば中絶のアクセス拡大、労働組合加入の容易化、銃による暴力問題に取り組むと述べ、リベラルな政策をアピールした。

ミルウォーキー郊外のウェスト・アリス・セントラル高校で数千人の支持者を前に「ドナルド・トランプはわれわれの国を後退させようとしている」と指摘。「自由と思いやりと法治の国に住みたいのか、それとも混乱と恐怖と憎しみの国に住みたいのか」と訴えた。

聴衆はハリス氏のボードを振って踊り、同氏がステージに上がると「カ・マ・ラ!」と、ハリス氏のファーストネームの大合唱が起こった。騒がしい雰囲気の集会はバイデン氏が比較的小規模で地味なイベントを開催していたのとは対照的だ。

ウィスコンシンはミシガン、ペンシルベニアと並び「ラストベルト(さびた工業地帯)」と呼ばれる3州の一つで、民主党がトランプ氏を負かすためには極めて重要な州となる。

集会に参加した19歳の大学生は、ハリス氏が若い有権者、特に同氏に究極の「ガラスの天井」を破ってほしいと願う女性有権者を再び活気づかせていると語った。

ハリス陣営は21日以降に1億ドルの資金を集めたと発表した。

<「手ごわくない」とトランプ氏>

一方、トランプ氏は同日、記者団との電話会見で、ハリス氏を打ち負かす自信があると表明。ハリス氏が2020年大統領選で民主党候補者指名獲得に名乗りを上げた際には最初の州の争いにも残ることができなかったと指摘。「もし彼女がこれまでのような選挙運動をするのであれば、それほど手ごわくはないだろう」と語った。

また、ハリス氏と討論会を複数回行う用意があるとし、「討論したい。(バイデン氏と)同じ政策なのだから違いはないだろう」と述べた。トランプ氏とバイデン氏は6月27日に続き、9月10日にも討論会を行う予定だった。

こうした中、米紙ワシントン・ポスト(WP)はシークレットサービス(大統領警護隊)がトランプ陣営に対し、屋外での集会開催をやめるよう促していると報じた。警護隊とトランプ陣営のコメントは得られていない。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

独失業者数、11月は前月比1000人増 予想下回る

ビジネス

ユーロ圏の消費者インフレ期待、総じて安定 ECB調

ビジネス

アングル:日銀利上げ、織り込み進めば株価影響は限定

ワールド

プーチン氏、来月4─5日にインド訪問へ モディ首相
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 7
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 8
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中