ニュース速報
ワールド

海洋紛争は対話で解決へ、中国軍制服組トップが表明 海軍シンポで

2024年04月22日(月)13時41分

 中国軍制服組トップの張又侠・中央軍事委員会副主席(写真)は22日、中国は他国との海洋紛争を引き続き対話を通じて解決する決意だが、中国が「ののしられる」ことは許容しないと述べた。山東省青島で撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)

Laurie Chen

[青島(中国) 22日 ロイター] - 中国軍制服組トップの張又侠・中央軍事委員会副主席は22日、中国は他国との海洋紛争を引き続き対話を通じて解決する決意だが、中国が「ののしられる」ことは許容しないと述べた。

各国の海軍当局幹部が集まり青島市で開かれている「西太平洋海軍シンポジウム」で語った。張氏は習近平国家主席の盟友として知られる。

同氏は海洋は各国が「砲艦」で力を誇示できる場であってはならないとも発言。「現実を見れば分かるが、意図的な挑発をしたり、緊張をあおったり、利己的な利益のために一方を支持したりする国は、最終的には自らが傷つくだけだ」と述べた。

中国は米国と相互防衛条約を締結するフィリピンと南シナ海の領有権を巡って対立している。

張氏は「海洋封じ込め、包囲、島の封鎖は世界を分断と混乱の渦に陥れるだけだ」とも語った。

フィリピン軍と米軍は22日からフィリピンで年次合同軍事演習「バリカタン」を開始する。

西太平洋海軍シンポジウムは、地域の利害が対立する国々が意見を交換する数少ない場。米国からはスティーブン・ケーラー太平洋艦隊司令官が出席し、オーストラリア、フランス、インド、ロシア、英国の代表も参加している。

会議では、海洋安全保障上の課題への対応や海上衝突回避規範などについて非公開で協議する。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型ハイテク株に買い戻し 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中