海洋紛争は対話で解決へ、中国軍制服組トップが表明 海軍シンポで
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中国軍制服組トップの張又侠・中央軍事委員会副主席(写真)は22日、中国は他国との海洋紛争を引き続き対話を通じて解決する決意だが、中国が「ののしられる」ことは許容しないと述べた。山東省青島で撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)
Laurie Chen
[青島(中国) 22日 ロイター] - 中国軍制服組トップの張又侠・中央軍事委員会副主席は22日、中国は他国との海洋紛争を引き続き対話を通じて解決する決意だが、中国が「ののしられる」ことは許容しないと述べた。
各国の海軍当局幹部が集まり青島市で開かれている「西太平洋海軍シンポジウム」で語った。張氏は習近平国家主席の盟友として知られる。
同氏は海洋は各国が「砲艦」で力を誇示できる場であってはならないとも発言。「現実を見れば分かるが、意図的な挑発をしたり、緊張をあおったり、利己的な利益のために一方を支持したりする国は、最終的には自らが傷つくだけだ」と述べた。
中国は米国と相互防衛条約を締結するフィリピンと南シナ海の領有権を巡って対立している。
張氏は「海洋封じ込め、包囲、島の封鎖は世界を分断と混乱の渦に陥れるだけだ」とも語った。
フィリピン軍と米軍は22日からフィリピンで年次合同軍事演習「バリカタン」を開始する。
西太平洋海軍シンポジウムは、地域の利害が対立する国々が意見を交換する数少ない場。米国からはスティーブン・ケーラー太平洋艦隊司令官が出席し、オーストラリア、フランス、インド、ロシア、英国の代表も参加している。
会議では、海洋安全保障上の課題への対応や海上衝突回避規範などについて非公開で協議する。