英米、ロシアのハッカー2人に制裁 数年間サイバースパイか

英米両政府は7日、ロシア人ハッカー2人に制裁を科した。写真は、米国務省内で握手するブリンケン米国務長官(右)とキャメロン英外相。2023年12月7日に撮影。(2023年 ロイター/Evelyn Hockstein)
James Pearson Christopher Bing Raphael Satter
[ロンドン/ワシントン 7日 ロイター] - 英米両政府は7日、ロシア人ハッカー2人に制裁を科した。英政府によると、ロシアのサイバースパイによる政治干渉が継続的に試みられているが、失敗に終わっている。
英外務省によると、ロシア連邦保安局(FSB)の意向を受けたハッキング集団「コールド・リバー」が数年にわたって英国の政治家、ジャーナリスト、非営利団体を標的にしており、この問題でロシア大使を呼び出した。
ロイターは今年1月、コールド・リバーが米国の3つの核研究所を標的にしていたと報道。米高官は7日、コールド・リバーがエネルギー省職員のハッキングに成功したことを確認した。
ロシアからの報道によると、同国政府はデジタルスパイ疑惑には証拠がないと主張している。
インターネット上の記録とサイバーセキュリティー専門家5人の調査を基にした1月のロイター報道は、「カリスト」または「スター・ブリザード」とも呼ばれるコールド・リバーが使用していたデジタルインフラについて、多くはロシア北部シクティフカルに住むIT従事者、アンドレイ・コリネッツ氏(36)が構築したことを明らかにした。同氏は今回制裁を受けたFSBハッカー2人のうちの1人。
7日にロイターの電話取材に応じたコリネッツ氏は、自身に対するいかなる制裁措置も把握していないと語った。さらなる質問への回答は拒否した。
米財務省によると、コリネッツ氏は同じく制裁を受けたFSB職員のルスラン・ペレチャトコ氏と共謀し、被害者のコンピューターシステムに侵入したという。
ペレチャトコ氏に電話をかけたが応答はなかった。