自民派閥の政治資金問題、信頼回復へ「さらなる対応」=岸田首相

12月8日、岸田文雄首相(写真)は衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー問題について、党全体の問題として強い危機感を持って一致結束対応していかなければならない課題だとの認識を示した。都内で7日代表撮影(2023年 ロイター)
Kentaro Sugiyama
[東京 8日 ロイター] - 岸田文雄首相は8日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー問題について、党全体の問題として強い危機感を持って一致結束対応していかなければならない課題だとの認識を示した。先日幹部に指示した開催自粛はその第一歩であり、課題や原因を把握しながら信頼回復に向けて「さらなる対応を行っていく」と述べた。
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題では、販売ノルマを超えたパーティー券収入を政府資金収支報告書に記載せず、議員側に還流され裏金化していた疑惑が報じられている。
自身が会長を務めていた「宏池会」の状況について問われた岸田首相は、政治資金を法律に従って扱うのは当然のことだが、具体的事案について言及することは捜査に影響を与える恐れがあるとして発言を控えた。
8日付朝日新聞デジタルは、自民党最大派閥の「清和政策研究会」(安倍派)に所属する松野博一官房長官が、直近5年間で派閥から1000万円を超える裏金のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いがあることがわかったと報じた。
事実関係を問われた松野官房長官は、派閥が政治資金で告発されて捜査が行われているところであり、「私の政治団体についても精査して適切に対応したい」と語った。