北朝鮮の金総書記、「敵の挑発」に軍の即応態勢を指示

12月1日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は朝鮮人民軍に対し、敵のあらゆる挑発にも即応できる態勢を取るよう指示した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が1日伝えた。写真は空軍司令部を訪問する金総書記。同日公開された、KCNA提供写真(2023年 ロイター)
[ソウル 1日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は朝鮮人民軍に対し、敵のあらゆる挑発にも即応できる態勢を取るよう指示した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が1日伝えた。
北朝鮮による11月の偵察衛星打ち上げを受けて韓国は南北軍事合意の効力を一部停止しており、朝鮮半島の緊張は高まっている。北朝鮮は同合意に基づき停止していた軍事措置を再開し、南北軍事境界線付近の軍部隊を強化し、新たな軍事装備を配備すると宣言している。
金氏は11月30日に空軍司令部を視察し、軍の戦闘態勢や「全面戦争を戦う能力」を向上させる作戦・戦略的方針を示した。「いかなる軍事的挑発や敵の脅威にも即時かつ強力に対抗するため」だとした。
その後に戦闘機部隊に立ち寄り、飛行デモを参観。国営メディアが報じた写真によると、参観には金氏の娘も同行し、2人とも長いレザージャケットを着用している。
金氏は空軍が「どんな不利な状況でも空中戦の任務を滞りなく遂行する用意が完全にある」ことを称賛したとKCNAは報じた。
韓国政府当局者によると、同国は先週再開したばかりの南北軍事境界線の非武装地帯(DMZ)ツアーを停止。
また、北朝鮮が南北軍事合意から事実上離脱したことを受け、DMZ内の共同警備区域(JSA)にいる北朝鮮の兵士が再び武装して警備に当たっていると韓国メディアは伝えた。