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NY市場サマリー(30日)ドル上昇、利回りほぼ横ばい S&P・ナスダック小幅続落 

2025年12月31日(水)07時10分

<‍為替> ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。ド‌ルは午後になって米連邦準備理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した後も上げ幅を維持。市場ではFRBの金融政策の行方を見極める動きが続いている。

終盤の取引で、円は対ドルで0.2%安の156.39円。円はここ数日は対ドルで上向いているものの‌、政府・日銀による為替介入に対する警戒感は続​いている。

FRBが公表した12月9─10日のFOMC議事要旨で、足元の米経済を巡るリスクを巡り綿密な討議を重ねた末に0.25%ポイントの利下げが決定され、FRB内に利下げ判断を巡る見解の相違があったことが分かった。

FRBは同FOMCで3会合連続で利下げを決定。合わせて公表された参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では2026年に0.25%ポイントの利下げが1回行われる見通しが示されたが、市場では現在、26年は合計0.5%ポイントの利下げが実施されるとの見方が織り込まれて‌いる。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.19%高の98.19。

ユーロ/ドルは0.18%安1.1751ドル。ただ、年初からの上昇率は13%を超えている。

英ポンド/ドルは0.3%安の1.3467ドル。年初からの上昇率は約8%。

ドルは年初からの下落率は約10%と、17年以来最悪のパフォーマンスになる見通し。 

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りがほぼ変わらず。市場は米経済の今後の方向性を見極めようと、1月に公表される主要経済指標を注視している。

米連邦準備理事会(FRB)が30日公表した12月9─10日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨からは、足元の米経済を巡るリスクを巡り綿密な討議を重ねた末に0.25%ポイントの利下げを決定したことが分かった。利下げに賛成したメンバーも、米経済が直面するさまざまなリスクを踏まえると「政策金利誘導目標レンジの据え置きも支持し得た」との認識を示し、微妙な決定だったことが浮き彫りとなった。

市場はFRBが次回1月の会合で利下げを実施する確率を16.1%と見込んでいる。

​終盤の取引で、10年債利回りは1.2ベーシスポイント(bp)上昇の4.127%。

30年債利回りは0.4bp上昇の4.808%。

米連邦住宅金⁠融庁(FHFA)の米住宅価格指数が前年比で13年超ぶりの小幅な伸びとなったことを受け、利回りは小幅上昇した。

一方、2年債利回りは1bp低下の3.‍454%。

2年債と10年債の利回り格差は67bp。

インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物フォワード・スワップは2.449%だった。 

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 不安定な取引の中、S&P総合500種とナスダック総合が小幅続落。通信サービス株が上昇したものの、ハイテク株や金融株の下げに相殺された。金融株の下落はダウ工業株30種への重しともなった。

メタ・プラットフォームズが1.1%高となったことを受け、通信サービスはS&P500の主要11業種で上昇率上位となった。メタは29日、中国の人工知能(AI)スタート‍アップであるManus(マヌス)を買収すると発表した。

アップルは0.3%、エヌビディアは0.4%それぞれ下落。一方、マイクロソフトは小‍幅上昇した。

‌金融株ではゴールドマン・サックス、アメリカン・エキスプレス、シティグループが軒並み下落した。

月間では‍S&Pとダウが8カ月連続で上昇し、2017年以来最長となる見通し。

ストック・トレーダーズ・アルマナックによると、一部の投資家は、年末最後の5営業日と1月最初の2営業日を合わせた「サンタクロース・ラリー」に注目している。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.06対1の比率で上回った。ナスダックでも値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.64対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は126億3000万株。直近20営業日の平均は160億3000万株。 

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所⁠(COMEX)の金塊先物相場 は、安値拾いの買いに支えられ、反発した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比42.70ドル(0.98%)高の1オンス=4386.30ドル。金相場は前日、4%超安となった。その反動で、この日は安値拾いの買いが入りやすく、終日にわたり⁠買いが優勢となった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の‍原油先物相場は、供給リスクを意識した朝方の買いが次第に細り、小反落した。米国産標準油種WTIの中心限月2月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.13ドル(0.22%)安の1バレル=57.95ドル。3月物は0.11ドル安の57.74ドルだった。  

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 156.39/156.43

始値 155.89

高値 156.56

安値 155.89

ユーロ/ドル NY終値 1.1746/1.1750

始値 1.1766

高値 1.1767

安値 1.​1744

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*03.00 4.8090%

前営業日終値 97*05.50 4.8040%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*31.50 4.1258%

前営業日終値 99*02.00 4.1160%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.00 3.6802%

前営業日終値 99*24.75 3.6750%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.25 3.4524%

前営業日終値 99*26.50 3.4650%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 48367.06 -94.87 -0.20

前営業日終値 48461.93

ナスダック総合 23419.08 -55.27 -0.24

前営業日終値 23474.35

S&P総合500種 6896.24 -9.50 -0.14

前営業日終値 6905.74

COMEX金 2月限 4386.3 +42.7

前営業日終値 4343.6

COMEX銀 3月限 7791.9 +745.9

前営業日終値 7046.0

北海ブレント 2月限 61.92 ‐0.02

前営業日終値 61.94

米WTI先物 2月限 57.95 ‐0.13

前営業日終値 58.08

CRB商品指数 301.8162 +0.7487

前営業日終値 301.0675

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