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日産が「エクステラ」復活と売れ筋2車種の強化検討、EV米生産凍結

2025年10月01日(水)22時43分

 10月1日、日産自動車が、販売を終了したスポーツ多目的車(SUV)「エクステラ」をハイブリッド車(HV)として2028年に復活させるほか、SUVの「アルマーダ」と「インフィニティ QX80」の生産能力の拡充をそれぞれ検討している。メキシコシティで8月撮影(2025年 ロイター/Henry Romero)

Maki Shiraki

[東京 1日 ロイター] - 日産自動車が、販売を終了したスポーツ多目的車(SUV)「エクステラ」をハイブリッド車(HV)として2028年に復活させるほか、SUVの「アルマーダ」と「インフィニティ QX80」の生産能力の拡充をそれぞれ検討している。一方、今後さらに需要後退が見込まれる電気自動車(EV)の米国での生産計画を一時停止する。同社広報が1日、明らかにした。

米トランプ政権は9月末でEVの購入を支援する税額控除を終了した。政策の変更で顧客の購入負担が増えるEVの需要は今後さらに落ち込み、代わりにHVやガソリン車が増えると見込んで、投入車種の見直しを図る。

ガソリン車のエクステラは2015年に米国生産を終了していたが、同社広報によると、米ミシシッピ州のキャントン工場でHVとして28年に復活させる可能性の検討を進めているという。

一方、同工場で28年から生産する計画だった「日産」ブランドと高級車「インフィニティ」ブランドのEV2車種については、取引先に生産準備活動を一時停止するよう通知した。

アルマーダとインフィニティQX80の2車種については、販売好調が続いており、今後の需要増に対応するため生産能力を拡大する選択肢を検討している。同2車種は現在、日産車体九州(福岡県苅田町)の工場で生産。日産広報は、選択肢として既存の生産能力の拡充や米国内での補完生産をする可能性も含まれていると話している。

米国でのEV販売は続け、EVの新型「リーフ」は栃木工場(栃木県上三川町)から米国に輸出する予定。同工場で生産している米国向けEV「アリア」は販売が低迷しているため、26年型モデルの生産を停止することを決定。米国のディーラーに対し、経営資源を新型リーフの販売強化に振り向けるよう通達している。

ロイター
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