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シェブロン、ベネズエラ産石油の対米輸出半減 新規制受け

2025年09月24日(水)11時44分

 米石油大手シェブロンのベネズエラ産原油の対米輸出が、米財務省による新たな規制により、日量生産の約半分に減少したことが分かった。写真はシェブロンのロゴ。8月テキサス州ヒューストンで撮影(2025年 ロイター/Kaylee Greenlee)

Marianna Parraga

[ヒューストン 23日 ロイター] - 米石油大手シェブロンのベネズエラ産原油の対米輸出が、米財務省による新たな規制により、日量生産の約半分に減少したことが分かった。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。

米財務省は7月下旬、シェブロンに対し、制裁下のベネズエラでの操業と輸出を限定的に認める新たなライセンスを付与した。同国のマドゥロ政権への支払いはいかなる通貨においても一切禁止している。

関係者によると、シェブロンは財務省の認定条件を順守するためにロイヤルティーや税金を原油現物で支払っており、対米輸出量はベネズエラでの日量生産24万バレルに対し、実質的に半減しているという。また、現物支払いに応じて納入された原油は、ベネズエラ国営石油会社PDVSAが管理し、国内精製や輸出に使用している。

PDVSAとベネズエラ石油省はコメント要請に応じていない。米政府高官は最近、ベネズエラのマドゥロ政権が原油販売で利益を得ることは認めない方針を示している。

別の情報筋によると、従来の支払い方法によりベネズエラはシェブロンに対し、2022年時点で30億ドル超だった債務を削減できた。ただ、新規制は輸出量を限定するため、返済ペースが鈍化しているという。

ロイター
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