ノボノルディスク、9000人削減へ 肥満症薬の競争激化で

　９月１０日、肥満治療薬「ウゴービ」を製造するデンマーク製薬大手ノボノルディスクは、９０００人の人員削減を実施すると発表した。コペンハーゲン近郊の同社オフィスで７月撮影（２０２５年　ロイター/Tom Little）

Louise Rasmussen　Jacob Gronholt-Pedersen　Maggie Fick

［コペンハーゲン　１０日　ロイター］ - 肥満治療薬「ウゴービ」を製造するデンマーク製薬大手ノボノルディスクは１０日、９０００人の人員削減を実施すると発表した。全従業員の約１１．５％に当たる。米イーライリリーなどとの競争激化や模倣薬の増加が背景にある。

削減する９０００人のうち５０００人はデンマークの従業員が対象。

人員削減を含む再編で年間８０億デンマーククローネ（１２億５０００万ドル）のコスト節減を見込む。９０億クローネの一時費用が発生するとし、今年３回目となる業績見通し下方修正も明らかにした。

ノボは急成長をけん引してきたウゴービに加え、糖尿病治療薬「オゼンピック」の売り上げが特に米国で減速。株価は年初から４６％近く下落している。

従業員数は世界全体で７万８４００人に膨らんでおり、レッドバーン・アトランティックのアナリスト、サイモン・ベイカー氏によると、今回の削減で昨年初め時点の水準に戻るという。

ノボは今年の営業利益の伸び率見通しを４─１０％とした。年初時点では１９─２７％と見込んでいた。