米リバースレポの利用枯渇、FRBの量的引き締めは先行き不透明に

米連邦準備理事会(FRB)が市場から資金を吸収する手段「リバースレポ・ファシリティー」の利用額がゼロに近づき、量的引き締め(QT)が不透明な局面に入りつつある。ワシントンのFRB本部。2013年撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)
Michael S. Derby
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が市場から資金を吸収する手段「リバースレポ・ファシリティー」の利用額がゼロに近づき、量的引き締め(QT)が不透明な局面に入りつつある。
リバースレポは、主にマネー・マーケット・ファンド(MMF)が余剰資金をFRBに預ける仕組みで、その利用残高は市場における過剰流動性の度合いを示す主要な指標。2022年末の2兆6000億ドルをピークにゆっくりと減少を続けており、8月28日には320億ドルと、21年春以来の低水準になった。
FRBは22年、国債やモーゲージ担保証券の償還金を再投資しないという手法でバランスシートを縮小させるQTを開始。ピークの22年夏に9兆ドルだったバランスシートは現在6兆7000億ドルに減っている。
QTの進行につれて金融システムの流動性は減り、リバースレポの利用も縮小してきた。
市場参加者は、QTが来年初めまで続く可能性があると予想している。FRB幹部らは、リバースレポの利用は実質的に枯渇していても、QTによって縮小できる高水準の流動性が金融システムにはまだ残っていると考えている。
しかしリバースレポの利用が実質的に終わったことで、この概念が試されそうだ。QTにより銀行の準備預金は減少し始め、つまり今後は流動性がより急スピードで減るだろう。
銀行の準備預金は現在3兆3000億ドル前後と、過去数年間の水準からほぼ変わっていない。これがどこまで縮小すれば流動性が過度に引き締まるかはだれにも分からない。流動性が枯渇すれば短期金利のボラティリティーが高まり、FRBの金利調節が難しくなるリスクがある。
実際、2019年にはFRBが金融システムから流動性を吸収し過ぎて短期金利が急騰し、FRBは一時的な追加の流動性供給によって混乱を抑えざるを得なくなった。
ただFRBはその後、常設の流動性供給枠組み、スタンディング・レポ・ファシリティー(SRF)を導入したため、19年のような混乱は再発しないとFRBは考えている。
もっとも、資金需要が高まった状況でSRFが実地に試されたことはないため、ショック吸収の役割を果たせないリスクはある。
一部の市場関係者は、現在の状況を考えればQTを早晩打ち切るべきだと言う。カーバチャー・セキュリティーズのスコット・スカイラム氏は「大量の財務省短期証券が市場に供給され、リバースレポの利用がゼロに近づき、銀行の準備預金が減少している」一方で、「レポ市場では資金調達を巡る圧力が散発し始めている」とし、市場環境のタイト化を反映してこの秋にQTを中止する必要があると述べた。
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